トイレ後に手を洗わない人は15%

2015年11月20日

食中毒の原因で過半数を占めるノロウイルスは、12月から3月の冬場に多く発生し、嘔吐や下痢、腹痛などを起こします。ノロウイルスにはワクチンが無いので、感染した場合は輸液などの対症療法しかありません。従って、抵抗力の弱い乳幼児や高齢者は、重症化し易いので注意が必要です。ノロウイルス感染者の糞便には、1 g 当たり数億個のウイルスが含まれています。このうち、僅か10~100個程度が感染すると発症します。主な感染経路は、経口感染ですから、頻繁な手洗いが有効な防御手段になります。

消費者庁が2000人の男女を調査した結果、トイレ後に手を洗わない人は、大便後、小便後、大小便後を合わせると15%にもなっていました。また、家庭での食事の前に必ず手を洗うのは52.6%のみで、約半数の方は手洗いをしていませんでした。

駅やスーパーマーケットのトイレでは、用便後に手洗いをしない人をよく見かけるので、上記の倍くらいはいる様に感じています。なお、トイレで手洗いをした後でも、ドアノブや照明スイッチなどは感染源になる可能性が高い場所です。従って、食事の前には更に手洗いが必要です。また冬場になると、デパートや公共施設などの入り口にアルコールが設置してある場合があります。ウイルスは、アルコールでは死なないので、手洗いがより有効です。感染防止の観点から、手洗いを習慣化してください。