カテゴリー
新着医療情報

医学会理事へ製薬会社からの報酬は7億円超

2019年08月20日

医学会理事などの有名医師に、製薬会社から支払われた講演料や原稿料は、年間で7億2千万円であることが、米国医師会雑誌「JAMA」に掲載されました。

日本国内の主要な医学会の理事352人への2016年度の講演料や原稿料などの謝礼は、7億2千万円でした。この内、幹部理事40人が3億3千万円を受け取っています。最高額は日本内科学会の理事で1918万円でした。他にも、莫大な額の研究費が、製薬会社から大学の研究室に寄付されています。ある程度の金額の謝礼を受け取ることは正当な報酬と考えられますが、これほどの金銭を受けとった後にその製薬会社に不利になる見解を述べることが出来るでしょうか?

本ブログでは、これまでに製薬会社と大学病院のなれ合いについて報告してきました(医は算術のシナリオ製薬会社と大学病院のなれあいの実態)。その結果として、健康人が病人にされ(正義(人間ドック学会の基準値)は力で潰された?)、飲む必要の無い薬を飲まされている実態があります(ホームページからの健康相談 (降圧剤を飲むべきか?)コレステロール:アメリカでは検査も治療も必要なし医師は自分に抗がん剤は使用しない)。

この様な謝礼金などの情報は、公然の秘密のような状態で、これまで公開されていませんでした。患者がより信頼できる医療情報を得るには、医師が公正な立場での研究結果を示すことであり、その為にはこの様な情報公開が必要です。

 

 

がん5年生存率66.1%に上昇

2019年08月10日

2009年~2010年にがんと診断された患者の5年生存率が66.1%に上昇したことが、国立がん研究センターから発表されました。昨年の集計と比較すると、0.3%上昇しています。

部位別では、前立腺がんや乳癌では、初期の発見ではほぼ治癒出来ることを示していますが、一方で膵臓がんでは初期発見でも生存率は低く、臓器別で著しい差が見られます。

高齢化に伴いがんの罹患率はさらに上昇することが予想され、確率的には2人に1人となります。故に、自分でできる罹患予防の生活改善をしておくことが必要です。喫煙や深酒を止め(タバコと酒で食道がんのリスク増喫煙で遺伝子変異)、バランスの良い食事(がん患者における糖質制限とケトン生成食への異議)、適度な運動を習慣づけましょう(がん・予防(4))。本ブログを参考にしていただければ幸いです。

 

 

平均寿命 2018年

2019年08月01日

2018年の平均寿命が、厚生労働省から発表されました。女性が87.32歳、男性が81.25歳で、いずれも過去最高でした。前年と比べ、女性は0.05歳、男性は0.16歳延びています。また、世界との比較では女性は2位、男性は3位でした。

平均寿命が延びることは喜ばしいことなのですが、大切なことは健康寿命も延ばすことです。平均的には約10年間もの長期間において、他人の世話にならなければ生活が出来ない要介護期間があります(要介護期間は約10年健康寿命と要介護期間、)。①若さを保つ、②健康維持、③認知症の予防などで、長くなった人生を楽しむために、本ブログを参考にしていただければ幸いです。

健康寿命:健康寿命を延ばす老人会活動多種類の食品が健康寿命を延ばす日本人の平均寿命世界最長に緑茶が一役

認知症予防:腸内細菌叢が認知症に関与ヤセ体型は認知症のリスク大

糖質制限で老化?

2019年07月20日

糖質制限を長期間継続することで老化が早まる可能性を、マウスを使った実験で東北大学の研究グループが発表しました。

実験方法は、マウスを「標準食」、「低糖質・高脂肪」、「低糖質・高たんぱく」の3つのグループに分けて、同じカロリーの食事を与えています。「標準食」のグループと比較すると、「低糖質・高たんぱく」のグループは寿命が約2割短くなっていました。この時、腸内で乳酸菌を作る細菌が減少して、がんなどの疾患に罹患し易くなっていたとみられています。

このマウスを使った実験結果が、直接にヒトに当てはまるかは定かではありません。なぜなら、ヒトとマウスは食生活が根本的に異なるからです。しかしながら、本ブログでは極端な糖質制限は健康を害する(糖質制限で糖尿病のリスク増コレステロール:糖質制限により急上昇のメカニズム)ので、健康な状態での栄養素は糖質=50%、たんぱく質+脂質=50%をお勧めしています(健康長寿食は炭水化物の減と脂肪の増)。

糖質の摂り過ぎが良くないことは明らかですし、糖尿病などでの血糖コントロールには糖質制限が極めて重要なのですが、糖質制限をする場合は専門家の指導で正しく行うことが不可欠です。

運動で認知症予防効果

2019年07月10日

世界保健機構(WHO)は、運動に認知症の予防効果のあることを示しました。認知症の患者は、世界で約5000万人おり、30年後には1億5200万人に増えることを予測しています。そこで、認知症の予防指針のなかで、運動の重要性を示しています。

これまでに発表されている運動と認知症の発症に関する多くの研究論文でも、身体活動や運動が認知機能の低下や認知症の発症に防御的効果があることが報告されていました。今回、WHOは認知機能の低下を防ぐためには、1週間に150分以上の有酸素運動を勧めています。

他には、認知症はメタボリックシンドロームと関係するとの研究報告が多数あります。これらの示すことは、生活習慣病を予防するような日常生活が、認知症の予防にもつながることを意味しています。ただし、痩せすぎも良くありません(ヤセ体型は認知症のリスク大)。また、夜更かしも認知症にリスクが高くなります(夜更かしの高齢者は認知症にリスク高い)。認知症に罹患すると治療が難しいのが現状ですから(アルツハイマー治療薬は効果が不十分)、摂生した生活で認知症も生活習慣病も予防しましょう(認知症の予防と改善に水)。