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ウォーキング

1日の歩数が減少

2019年12月10日

ウォーキングは、健康推進や生活習慣病の予防のための最も一般的な運動として認知されており、その効果は血流や代謝がよくなることで血中脂質や血糖値、血圧の状態の改善などに有効です。

東京医大の研究グループが3814人のデータを分析した結果では、1日当たりの歩数が2000年までは増加傾向に有り8235歩であったのですが、2016年には7168歩になり、1日当たり約1000歩も減少していました。1日に1万歩以上歩く人の割合も、2000年の男性29.6%、女性22.3%から、それぞれ18.6%と11.8%に減少していました。

本ブログでは度々示しているように、健康の基本はバランスの良い食事と適度な運動です。ウォーキングは、時間にとらわれずに、誰にでも簡単にできて、お金もかからない、最も優れた健康管理のツールです。仕事への行き帰りや、買い物の途中でも、余計に歩くことが健康長寿のためにプラスになります。

 

降圧薬の管理

2019年09月10日

血圧は、高すぎるのは良くないのは当然ですが、低すぎる場合もふらついて転倒事故や、血栓や認知症の原因になるので、適切な範囲にコントロールすることが必要です。

血圧に影響を与える因子は多々ありますが、自然現象では気温があります。夏は気温が高く暑いので、体温を逃がすために血管が太くなり、血圧は低下します。逆に、冬は寒いので体温を逃がさないように血管を細くするので、血圧が上昇します。

人為的な変動因子で注意が必要なのが、降圧剤の使用です。高齢者が入院中に一過性に血圧が上昇した場合は、主治医が退院時に降圧剤を多く処方することがしばしばあります。この降圧剤が効きすぎると、転倒事故や他の健康上のリスクが高まると言う研究結果が報告さてています(JAMA Internal Medicine)。従って、退院後は自分の血圧が適切にコントロールされているか、低すぎないかなどのチェックをすることが必要です。朝晩に血圧を測定してノートに記録し、高過ぎや低すぎる場合は、主治医に相談して下さい。

自身での血圧コントロールの良い方法は、朝のウォーキングを30分行うことが報告されています(Hypertension)。心臓から押し出された血液は、全身へ移動します。この血液が心臓に戻るのは、筋肉が担当します。特に、低い場所に位置する足の血液は、足の筋肉が押し戻します。普段からウォーキングなどで足の筋肉を使うと、血液がスムーズに流れるようになり、血圧が安定します。普段が低血圧な人も、ウォーキングで血流が向上するので有効です。

健康維持(3:運動)

2014年01月20日

健康や若さの維持には、激しい運動は必要ありません。楽な運動、軽い運動でも、十分に効果があります。運動をするときの主なエネルギー源は、糖と脂肪です。この2つは運動の強度によって、使われる比率が違ってきます。激しい運動では糖が多く使われ、軽い運動だと脂肪が多く使われるのです(ジョギング程度の強さの運動でほぼ50%ずつ)。つまり脂肪を効率よく燃焼させ、肥満や生活習慣病を予防するには、たまに強い運動をするよりも、軽い運動を続けるほうが効果的なのです。適度な運動をすると、血液中のコレステロールや中性脂肪を減少させ、反対に善玉コレステロール(HDL)を増やしてくれます。またインスリンの働きをよくして、血糖値の上昇を抑えてくれます。その結果、高血圧や脂質異常症、糖尿病などの生活習慣病の予防に効果があるほか、動脈硬化を防ぐので心筋梗塞や脳梗塞など血管系の病気の予防にもつながります。

運動の中でも特にお勧めは、ウォーキングやジョギング、エアロビクス、サイクリングなど、運動の強度はあまり高くなくても、ある程度の時間行うことができる有酸素運動です。歩くことが健康に良いことはよく知られていますが、その理由はあまり知られていません。そのメカニズムは、心臓から出た血液は手足に送られます。この血液が心臓に帰るには、筋肉の運動によるのです。全身の筋肉の半分以上は足にあるので、足の筋肉を鍛えると、足の血液がスムーズに心臓に帰ってくるのです。すると、血液循環が良くなり、血圧も安定し、基礎代謝が上がるので、免疫力も向上するのです。健康維持のために、毎日30分~1時間のウォーキングを心がけましょう。

私のお奨め運動は、水泳です。遊泳(水泳)はリズミカルで全身的な有酸素運動ですから、呼吸・循環系に非常に良い運動で 心肺機能の強化が出来ます。遊泳(水泳)は軽い心疾患や高血圧の運動療法としても利用でき心筋梗塞や狭心症の予防効果があります。遊泳中はからだが水平の位置にあり水圧が加わるので静脈血が心臓に戻りやすいので、心室に多量の血液が充満して、少ない心拍数で血液を送り出すことが出来て心臓の負担が少なくなります。全身をくまなく使う運動ですが特に普段あまり使わない上半身の運動ができます。クロールの水泳時の推進力の70から100パーセント近くが上肢のかきによるものです。浮力作用によって身体が浮くために脚や腰に強い衝撃が加わらないので膝・関節の障害のある人や 肥満の対策の人、あるいは妊婦にもまた喘息の人にも好都合の運動のようです。また水泳は水平位での運動であるため脊椎に重力をかけず筋肉を鍛えられる唯一の運動です。中高年者は骨格や筋肉が加齢により衰えてきますが遊泳はもっとも軽い負荷で弾力性のある運動なので 筋力維持のトレーニングや骨の若さを保つことによる造血作用を高進させることができます。また 子供から80才を越えたお年寄りまで全年齢で行なえる運動です。そしてさらに、特筆すべきことですが水中で運動した場合は、水の抵抗があるため陸上を使う運動に対して、なんと4倍もの消費カロリーがあり、おおよその目安としては、例えば体重が50kgの人であれば、1kmの距離を泳ぐと200キロカロリーの消費となりますが、ウォーキングやジョギングの場合では、1kmだと50キロカロリーしか消費されません。水泳はダイエットにも効果的なのであります。