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ビタミンK

大腿骨骨折は西日本に多発

2017年10月20日

寝たきりにつながる恐れがある高齢者の大腿骨骨折は、西日本に多く、東北地方に少ない傾向があり、東西で約2倍の差があることが骨粗鬆症財団などの研究チームから発表されました。

研究内容は、2015年に大腿骨骨折で手術した40歳以上の症例割合を、都道府県別に分析しています。その結果、多いのは男性では沖縄、長崎、和歌山で、女性では兵庫、和歌山、沖縄でした。少ないのは男女ともに秋田、青森、岩手の東北地方の3県で、約2倍の差がありました。

大腿骨骨折の割合が西日本で多く、東北地方などの東日本で少ない理由の詳細は解析されていませんが、カルシウムの骨への取り込みを助けるビタミンKの濃度が東日本で高いことから、これを多く含む納豆の消費量が関係している可能性が示唆されています。他にも納豆の効能には、たんぱく質の補給や腸内細菌叢を整えて免疫力を高めるなどの効能がありますが、ビタミンKは血液をサラサラにする薬(ワルファリン)の作用を抑えますので、服薬中の方は摂取を控えてください。大腿骨骨折の予防法としては、食事によるカルシウムやビタミンD、ビタミンKの摂取のほかに、ウォーキングなどの運動を習慣化することで脳から骨を作れという指令をださせることが重要です。