10月になり、すっかり秋めいてきました。先月末から、短大での講義が始まりました。その為に無料健康相談は、月曜日の午後は休みになりますので、ご了承ください(2月末まで)。
授業を担当しているのは栄養士の卵達で、大切な命を如何に有効(幸せ)に過ごすかという内容です。人生で最も大切なものは健康ですから、毎年の講義で話しているのは、「家族や患者の健康状態に合わせて、献立や調理法を考えられる栄養士を目指して!」という事です。食事は、健康の基本です。バランスの良い食事が健康を守り、適切な栄養摂取が病気の回復を助けます。即ち、医食同源。栄養士ではない皆さんにも共通することですので、代表的な食事療法を、以下に紹介します。
食事療法が最も重要な疾患は、糖尿病です。他の疾患は、投薬などの治療である程度の回復は期待できますが、糖尿病の場合は食事療法(カロリー制限)が適切でないと改善はできません。糖尿病の食事療法の本を買って、本人と主に食事を作る方は勉強してください。本の選び方は、難しい文章が少なく、写真などで説明している方が理解しやすいと思います。
肝障害の食事の基本は、原因により異なります。ウイルス性の場合は、低脂肪、高蛋白が基本です。暴飲暴食が原因のアルコール性肝障害や脂肪肝では、飲酒量を減らしてカロリー制限の節制が不可欠です。
腎障害では、塩分制限と蛋白制限が基本です。カリウムは腎臓に負担になるので、野菜は湯通して果物は量を減らします。肥満のある方は、血圧が上がることで腎臓に負担になりますので、カロリー制限で減量します。
家族で食卓を囲む回数が多い家庭では、子供の非行が少ないというデータがあります。即ち、食事は単なる栄養補給ばかりでなく、精神面の健康作りにも有効なことが示されています。これからの季節は、家族そろって暖かい鍋物が良いですね。