健康長寿食は炭水化物の減と脂肪の増

2018年01月01日

新年明けましておめでとうございます。本年も健康な年でありますように!

人生で最も大切なものは、自分と家族の健康です。その健康を守るための第1の基本は、バランスの良い食事です。昨年2017年に世界で影響を与えた論文の中で最も注目を集めたのは、死亡リスクを低下させるための食事は、炭水化物を減らし、脂質を増やす研究でした。

世界のトップレベルの医学誌であるLancetに掲載された論文では、18カ国の35~70歳の13万5335人を対象に調査した結果、炭水化物の摂取率の平均値は65%で、脂質は24%でした。この中で、炭水化物の摂取率が60%を超えるグループでは死亡率は高く、摂取率が高いほど上昇する傾向がありました。逆に、脂肪の摂取量と心筋梗塞などの心疾患との関連はなく、摂取率が多いグループで死亡率は低下していました。従って、健康長寿のためには、炭水化物は50~55%に減らし、脂肪は35%に増やした方が良いと言うことです。

巷では、炭水化物ダイエットが流行しています。しかし、多くの方が誤解しているのは、炭水化物の摂取量を極力ゼロにしようとして、ご飯のない牛丼やシャリのない寿司など、訳のわからないものが登場することです。炭水化物は、身体を動かすためのエネルギーとして必要不可欠なものです。過ぎたるは及ばざるがごとしで摂り過ぎ(60%以上)はいけませんが、極端に減らすのは身体に負担をかけてしまいます。全体の約半分のエネルギーは炭水化物から摂取して下さい。(糖質制限で糖尿病のリスク)また、肉はコレステロールを上昇させるので、特に高齢者は良くないと言われる方もおりますが、健康長寿者は肉をよく食べてタンパク質と脂質を摂取しています。(コレステロールは食事制限の必要なし!

3代栄養素の炭水化物、脂質、タンパク質をバランス良く摂取して、適度な運動をすることが健康長寿の秘訣です。