名医の特徴は、
① セカンドオピニオンを嫌がらない
② 検査データやレントゲン写真などを躊躇なくくれる
③ 自分の専門外は、他の医師を紹介する
④ 体調や症状に応じて薬を増減し、止め時を示す(名医ほど少ない薬で治療する)
⑤ 薬の副作用や処置の危険性も予め説明する
等です。
患者には、自分の治療方法を選ぶ権利がありますので、2~3か所の病院の医師の意見を聞いたうえで、決めることに問題はありません。その場合、セカンドオピニオン(他の医師の意見)を嫌がらないことや、検査データやレントゲン写真などを躊躇なくくれる医師は、よく勉強しているので自分の診断や治療に対して自信があると言えます。ですから、セカンドオピニオンを申し出た時に、すぐに同意してもらえるような医師の場合には、腕の良い医師である確率が高いので、他の病院に行く必要性は低いです。逆に、他の病院でも診てもらいたいといった時に怒る医師は、自信の無さの表れといえますので、他の病院で治療した方が賢明な可能性が考えられます。以前、お客様に検査データをもらってくるようにアドバイスした時に、病院側が個人情報なので出せない、カルテ開示になるので特別な手続きが必要などの理由で、もらえなかった例がありました。自分の検査データをもらうのに、何故に個人情報保護法に抵触するのか意味が分かりません。このような病院や医師は、レベルが低く、都合の悪いことを隠す可能性がありますので、お勧めできません。
医師は、自分の専門分野には詳しくても、それ以外は常識的な知識レベルであることが一般的です。従って、自分の専門分野以外の症状に関しては、他の専門医の診断を勧めることが賢明です。決して責任を放棄しているのではなく、責任感が強いからこそ、患者により良い治療が受けられるように考えている結果です。
前回、ダメ医者の最大の特徴として、薬を大量に処方することを挙げました。これとは逆に、名医は体調や症状に応じて薬を増減し、病状が改善すれば止め時を示します。名医ほど、薬の副作用や処置の危険性も予め説明し、少ない薬で治療します。何故なら、名医は薬の副作用を理解しているので、より身体に負担のない治療法を選択するからです。「薬をやめれば病気は治る:岡本裕」という本に書いてあるように、薬を沢山飲むことによって病気を酷くしている場合が多々あり、薬を減らすと逆に元気になることも多いのです。薬は必要最小限にすべきなのですが、素人判断で今まで飲んでいた薬を急にやめると、反動で症状が一気に悪化する場合もありますので、上手に投薬量を減らしてくれる医師を選びたいものです。
病院の選び方で書いたように、近所の評判やインターネットでの情報収集で、健康な時から名医のいる病院を選定しておくとよいでしょう。もしも、自分や家族が病気になったら、名医の診察を受けてください。