病人を作る健診・ドック

2013年07月30日

殆どの方は、年に一度は職場の定期健康診断や地域の住民健診を受けています。
では、人間ドックで異常無しの結果を貰える割合はどの位かご存知でしょうか?
なんと、なんと、異常無しは僅か9.6%で、1割もいないのです(2010年日本人間ドック学会)。
特に、60歳以上の中高年では男性3.2%、女性4.6%ですので、
残りの96~97%の人は何かしらの異常値を指摘されています。
この数字を聞いて、みなさんは異常者が多すぎると思いませんか?
病人ばかりを集めて検査をしたのなら理解できるのですが、
健診は特別健康に問題ない人が受けているのです。
ですから、イメージとしては、逆に90%以上の人が異常無しで、
5~10%位が異常値を指摘されるといったものではないでしょうか。

異常無しの年齢別割合

異常無しの年齢別割合

人間ドックの異常値(C;経度異常、D1;要治療)で多いベスト3は、
①高コレステロール26.5%、②肥満26.3%、③肝機能異常25.8%で、
いずれも4人に1人以上となっています。
なお、要治療のD1のベスト3は、①高血圧、②高コレステロール、③耐糖能異常(高血糖)
となっています。加齢とともに異常頻度は上昇する傾向がみえますが、
60歳以上の高齢者では、男性では血圧と耐糖能、
女性ではコレステロールに異常者が多くなっています。
結果として、人間ドックや定期健康診断を受けると大部分の人が病人にされてしまうのです。
正式な医学用語ではありませんが、この様にして病人にされることを“健診病”とよぶ研究者もいるのです。
何故にこれらの項目で要受診者が多いのかについては、
後の基準値のカラクリの項で詳しく述べますが、一つの要因は検査項目が多いことにあります。
人間ドックで通常行われている24項目の検査のうち、16項目には意味がなく、
8項目しか健康には関係がないとする研究報告もあるくらいなのです。
特に、異常者の多い項目であるコレステロールは、
心筋梗塞の予防とは関係が薄いとの報告があるばかりでななく、
逆に細胞膜や各種ホルモンなどの原材料として大切な成分であることは知らされていないのです。
検診結果を見て、ご自分が受診すべきかどうか、治療すべきかどうかは、
このブログを参考にお考えください。