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薬・副作用

エボラ出血熱のワクチン

2015年08月10日

エボラ出血熱(エボラウイルス病)のワクチンの臨床試験で、好結果が報告されました。

エボラ出血熱は、エボラウイルスの感染症で、潜伏期間の2~21日後に発熱、頭痛、筋肉痛に始まり、症状が進むと歯肉や消化管から出血し、致死率が非常に高いのが特徴です。感染経路は、発症者の血液や排泄物等との接触で、空気感染は有りません。エボラウイルスの5つの株のなかで人に感染するのは4株で、病原性があるのはスーダン株(致死率50~55%)とザイール株(致死率80~90%)の2種類です.

これまで治療方法が確立されていないために、アフリカのギニア、リベリア、シオラネオネの3か国で多くの死者が報告され、本年6月24日現在では患者数27476名、死者は11222名でした。この内、医師や看護師などの医療スタッフの感染者は872名、死者は507名でした。多くの方が無くなったのは残念なことですが、この方たちを助けようと尽力された医療スタッフが大勢亡くなったことは、痛恨の極みです。多くの医療スタッフが亡くなったのは、現地が貧しい地域であり、防護服や消毒設備などがけた違いに不備であることが大きな要因です。そのような悪条件の中でも、彼らは自らの危険を顧みずに医療に命をささげた“英雄”であり、このような勇気ある人たちこそが長生きして、奉仕活動を継続していただきたいものです。

エボラウイルスワクチン(VSV-ZEBOV:対ザイール株)の臨床試験は、西アフリカのギニアで行われ、エボラ出血熱患者が身近に発生して感染の危険性が高い4123人にワクチンを投与したところ、1人も感染が認められませんでした。また既に感染した患者に投与した場合にも、全員に予防効果が認められました。さらに、重大な副作用も報告されていません。このワクチンの使用により、患者の回復率は格段に向上することが期待できますし、治療に携わる医療スタッフの命を守る事が出来ることは何よりの朗報です。日本政府には、ワクチンの開発と製造への資金と人的な貢献などにより、日本の存在を世界に示していただくことを期待します。

日本では、東京都東村山市の国立感染症研究所で、エボラウイルスのような非常に危険なウイルスを扱う事が出来る施設がようやく稼働することになりました。この施設は、周辺住民の反対で建設から34年も稼働出来ずに、低いレベルの業務のみを行ってきました。周辺住民の方の不安は理解できるのですが、この様な施設を稼働させないと、エボラウイルスが日本に侵入した時の防御態勢に支障が出かねません。施設の業務を丁寧に説明することで、不安を和らげていただきたいと思います。また、エボラ出血熱の患者が出た場合の入院施設では、搬送や防御服の脱着の訓練などが行われています。空港などの検閲だけでは100%の侵入防止はできません。国内発症の場合を想定した訓練は充分にしておいて、ワクチンも早急に備蓄をしていただきたいものです。

ジェネリック医薬品の普及率向上のみならず投薬量を削減すべき

2015年07月20日

医療費が年々増加して、国の財政圧迫の一因になっています。国民1人当たりの平均医療費は年間で約30万円、75歳以上の高齢者では約100万円になるので、医療費の合計は約40兆円になります。この内、薬剤費は1/4の約10兆円です。膨らむ一方の医療費抑制の一環として、厚労省は医薬品の新薬からジェネリック薬への変更を奨めています。新薬は、開発に10~15年位の年月と数百億円の研究費がかかるので、そのコストが上乗せされて高価になのですが、ジェネリック薬はこのコストがかからないので、新薬と比較すると約半額です。現時点のジェネリック薬の普及率は、アメリカでは約90%、ヨーロッパでは60~80%程度と高いのですが、日本では約40%なので、平成30年までに60%までに高めることを目標にしています。この切り替えで1.3兆円位の節約が出来る計算です。

医療費削減という観点から、ジェネリック薬の使用頻度の向上は賛成です。しかし、これだけでは大幅な医療費削減にはなりません。根本的な解決には、上記に加えて投薬量を削減すべきではないでしょうか?これまで度々書いてきたように、降圧剤や高脂血症薬などは、不必要な人たちに飲ませることにより、莫大な医療費を浪費しています。人間ドック学会の発表した基準値にすれば、医療費は直ぐに削減できるのです。年齢を考慮すると、血圧は140~150 mmHg 位、総コレステロールも240~260 mg/dl位の適正値の健康高齢者が、病院で脅されて薬を飲まされています。高齢者の血圧を薬剤で110~120位に下げると、ふらついたり、力が入らなかったりして、逆に調子が悪く感じます。コレステロールが血管に付着して詰まらせるというのはウソで、多くの方では投薬治療は必要ありません。医師会や製薬会社が、『医は仁術』の精神になっていただければ、医療費は必然的に減少します。さらなる根本的な医療費削減策は、薬を飲まなくても良いように、国民全員がバランスの良い食事と適度な運動を心がける予防医学を普及させることです。投薬量を減らすことで縮小した経済は、予防医学系の健康産業を育てて補って欲しいと願っています。

 

MERS(中東呼吸器症候群)の予防薬を京都府立大グループが作成

2015年06月20日

韓国でのMERS感染者は、6月19日現在166人、死者も24人となり、隔離対象者は約5930人に上っています。韓国での感染拡大には、病院職員の対応の悪さと韓国人の慣習が影響していると考えられます。最初の感染者の男性は、3か所の病院を訪れ感染を広めました。サムスンソウル病院でも、5月27~29日に入院した男性(35)から感染が広がったのですが、この男性が病院の中を歩き回っていたことや、他の病院へも行って計80人に感染させています。病院の受け入れシステムが、感染症の患者も他の患者と一緒に大部屋に入れることや、自由に動きまわれることなどに問題があります。また、患者を搬送する職員が発熱を自覚しながら9日間も勤務して、感染を広げるなど、医療職としての自覚が足りないと思われます。患者も、風邪などの軽傷の疾患でも、救急搬送で複数の病院で診察を受ける習慣があります。また、感染症予防に関する知識のない家族が看病することや、親族や友人が直接病院に見舞いに行って患者と接触する習慣があるので、ここで感染が広がる可能性が高いのです。病院のシステムや国民の医療意識を改革しないといけないでしょう。

MERSが恐れられている理由は、致死率が約40%と高いことに加え、予防薬や治療薬が無いことです。京都府立大の塚本康浩教授のグループが、予防薬の大量作成に成功し、韓国と米国で大量生産に入っています。作成方法は、蚕の細胞で作成したMERSコロナウイルスの表面たんぱくをダチョウに投与します。ダチョウの体内で生成された抗体を、ダチョウが生んだ卵から取り出して、生成します。この抗体は、人の体に侵入しようとしているウイルスを覆って感染力を奪ってしまうので、感染から免れるというものです。この抗体をマスクに塗布しておけば、感染する危険性が格段に小さくなりますし、病院などで散布しておけば2次感染の危険性を軽減できます。まだ、体内への直接投与が承認されていないのですが、速やかな臨床試験での実用化が望まれます。

残薬(飲み残しの薬)が年475億円分

2015年05月01日

  薬の「飲み残し」や「飲み忘れ」は、処方された薬全体の24%にあたり、年間では475億円にもなります。何故に、これほど多くの薬が無駄になるのでしょうか?いくつかの要因があるのでしょうが、その中の1つには、高齢者が多種類の薬を処方されて「何をどう飲めば良いのか分からない」ことがあります。高齢者の場合、10種類以上の薬を処方されていることは珍しくありません。それらの薬の全てが、朝昼夕に1錠という処方であれば、飲み間違いや残薬は少なくなるのですが、現実には、A剤は朝昼夕の3回で、B剤は朝夕の2回、C剤は朝のみ1回服用といった内容なので、高齢者は正しく服用できないことは容易に想像できます。この対策としては、薬の一包化(一回に飲む複数の薬を、1つの袋に入れるサービス)があります。当然ながら手数料がかかり、医師の指示がある場合と無い場合では薬局での支払い額に差が出ますが、1回の服用分が1袋に入れてもらえるので、飲み間違いや飲み忘れの防止になり、無駄が省けることになります。

 kusuri

 しかしながら、一包化だけでは残薬の問題は解決できません。何故なら、残薬の根本的な原因は、不必要なほど沢山の薬を処方する医師と、薬を沢山飲んでいると安心する高齢者が多いことにあります。そこで、無駄を省くという観点から残薬について考えると、475億円分の薬を最初から処方しない方が良策ではないでしょうか。何故なら、処方された薬を正しく飲まなかったために病状が悪化した症例も存在するでしょうが、これは極一部の患者であると考えられます。大部分の患者においては、飲み忘れても全く影響が報告されていません。故に、最初から必要がないと考えることができます。逆に、「薬をやめれば病気は治る:岡本裕(幻冬舎)」に書かれているように、服薬を減らすことで体調が改善することの方が多いと思われます。薬の常用は、一時的な症状の改善には有効ですが、その代償として回復力や免疫力を低下させます。また、効果とは裏腹に副作用が存在して、新たな病気を誘発します。薬は最小限にして、節約した薬代でスポーツクラブに行って体力や体調に適した運動をしたり、旬の食材をバランスよく食べた方が、健康維持には良い薬になります。無駄になっている薬代の475億円は、高齢者の年金や少子化対策のための託児所建設などに使って欲しいものです。

子宮頸がんワクチン被害者の救済が滞り

2015年04月20日

子宮頸がんワクチンの接種は、2010年から公費助成で始まり、2013年からは定期接種になりました。このワクチン接種に関しては、昨年の6月20日の本ブログで、「予防効果が低く、副作用の心配あるワクチンは私の娘や孫娘には受けてほしくありません。」と書きました。これまでの接種者は約338万人で、2475件の副作用の報告があります。また、アメリカのワクチン有害事象報告制度によると、副作用被害者は世界で28661人、そのうち死亡者は130人となっています。これは報告例なので、未報告も含めるとこの10倍以上が副作用に苦しんでいるであろうと推測されています。

副作用は、現代の医学では説明できないさまざまな症状が次々と起こっていますが、全身の痛み、月経異常、体の震え、歩行困難、下痢、記憶障害などがあり、約3割の患者で高次脳機能障害、けいれん、意識レベル低下などの中枢神経症状が認められています。また、副作用は接種直後に起こる場合と、半年から1年後に遅れて起こる場合も多数報告されています。副作用の原因は、現時点では明らかにはなっていませんが、自然感染した場合の抗体価と比較すると、このワクチンの接種では4年後でも20~40倍の高い抗体価が測定されているので、ワクチンの効果を長持ちさせるために添加されている免疫増強剤が影響している可能性が考えられています。

ワクチンの接種で健康被害が起きた場合には、責任者である国は誠意をもって治療と補償をしなければなりません。しかしながら、国の救済手続きはストップしたままで、この半年以上に渡って1件も処理されていません。ワクチンを多くの女性に接種させることで製薬会社の売り上げを伸ばし、天下り先を確保するやり方は、お役人の常とう手段でありますが、利用されている一般庶民の声は、今回も届くことは無いのでしょうか?健康被害で人生を壊されてしまった沢山の若い女性たちが、自分の娘や孫であったらと考えて対処していただきたいものです。

昨年の6月20日の本ブログで書いたように、HPVウイルスに感染した場合でも90%は自己免疫がウイルスをやっつけるので、子宮頸がんを発症することはないのです。運悪く発症しても、定期検診を受けて早期に処置をすれば問題は有りません。危険を冒してワクチンを打つよりも、バランスの良い食事と適度な運動で免疫力を高めるのが一番です。

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