病気に罹りにくい体型は BMI = 22

2013年09月10日

前のブログで、長生きなのは小太りと書きました。では、太めの方が絶対的に良いのでしょうか?実際に、太めの方が長生きであることは事実です。ただし、BMIが25以上の肥満の場合は、病気になる率(有病率)が高くなるのです。上図のように、最も病気になりにくいのは、男性は22.2で、女性は21.9になっています。すなわち、男女ともにBMIを22位にコントロールしておくのが病気に罹らないのです。従って、病気にならずに、しかも長生きするためには、BMIを22~25位に保つべきなのです。

BMI

BMIを理想的な体格である22~25位にするためには、食事と運動が基本になります。間違っても『みるみる痩せる』などの宣伝文句の薬品や健康食品類は使ってはいけません。特に、海外からの輸入品は要注意です。後の項でも説明しますが、これらの商品の中には日本では承認されていない医薬成分が混入していることもあり、肝障害などの健康被害や、最悪では死亡例もあるのです。
これまでに沢山のダイエット方法が出ては消えていきました。これは何を意味しているかというと、今まで登場したダイエット方法は全て失敗しているということです。その原因として、大きく2つあると言えます。1つ目は、健康に悪いダイエット方法で、その代表がリンゴ、バナナ、キャベツなど、1種類の食品だけを食べ続けるダイエット方法です。この方法の原理は、この食品だけでは偏った栄養成分であるために、体内の蓄積した成分を使い切って不健康になり、痩せていくものです。健康状態を保つための栄養バランスは、糖質(ごはん類)が6~6.5割、脂質が2~2.5割、蛋白質(肉、魚類)が1~1.5割に加え、ビタミンとミネラルが必要なのです。ですから、1つの食品だけを食べ続ければ、栄養が偏って、健康を害して痩せるのですが、こんなバカなことが体に良いわけがありません。さらに、1つの食品だけを食べ続ければ、当然のことながら飽きが来ますので、必ず挫折します。
2つ目の失敗の理由は、急激に痩せようとするので失敗して、リバウンドで逆に太ってしまうケースで、圧倒的に多いのです。それは、1か月で10キロや20キロも痩せたなどという宣伝文句に踊れされてしまうからです。ダイエット希望者の心理として、早く結果を出したと思うものです。そこに付け込んで、業者は短期間で痩せられると宣伝すれば、客を得やすいのです。実際は、短期間で急激に痩せたとしても、体の内部の代謝が追い付いていないので、多くはリバウンド状態になるのです。
失敗しないダイエット方法は、1か月当たり1~2キロずつ、カロリー制限と有酸素運動を組み合わせての減量です。これは、糖尿病の食事と運動療法をそのまま取り入れれば良いのです。健康な状態なのに糖尿病の療法?と思われるかもしれませんが、糖尿病の食事療法や運動療法は、健康維持や多くの病気の治療時の基本に使われるのです。糖尿病の食事療法は、前述の糖質、蛋白質、脂質のバランスを崩さずに、カロリーを制限するもので、最も健康的なダイエット方法なのです。また、エネルギー代謝を高めるための有酸素運動は、糖尿病の運動療法をそのまま利用できます。何故に最も確実な方法が見向きもされないのかといえば、多くの肥満者は、この方法に派手さが無いので、たったの1キロや2キロでは焼け石に水を思うからでしょう。しかし、月に1.5キロ痩せたとしたら、1年では18キロで、2年なら36キロ確実にやせるのです。しかも、リバウンドの危険性も極めて少ないのです。確実に、しかもリバウンドなく痩せたい方は、糖尿病治療の本を買って、実行してください。

長生きの体型は小太り

2013年08月30日

では、実際に長生きなのはどんな体型なのでしょうか?脳卒中や心臓病の既往歴のない30歳以上の日本人8924名を対象として、BMIと死亡率の関係を19年間にわたり調査すると、BMIが23~24.9で死亡率が最も低く、BMIが21.0~22.9ではこれとほぼ同等でした。これらの範囲より太っていてもやせていても死亡率が高く、特にやせている方が太っているよりも死亡率が高くなることが分かったのです。つまり、日本では肥満とされるBMI25より少し下で死亡率が低いのです。健康な65~79歳の日本人26747名を対象として平均11.2年の追跡調査でも、BMI 20~29.9の死亡率が低いことが分かりました。また、この範囲より太っていてもやせていても死亡率が高く、壮年者を含めた先の研究結果と同様、特にやせている方が太っているよりも死亡率が高くなることが確認されました。

他にも沢山の研究があります。1995年~2006年に宮城県内の40歳から79歳の男女約5万人を対象に追跡調査を行い、BMI別の平均余命を割り出したところ、最も長生きできるのはBMI25以上30未満の人でした。米疾病対策センターが医学誌に発表した最新のレポートでも、肥満指数(BMI)が25~30未満の「過体重」のグループの方が、BMIが18.5~25未満の「普通体重」のグループよりも死亡リスクが6%も低いという結果でした。この研究は、北米や欧州、南米、アジアの100件近い研究データから成人約290万人を分析したもので、信頼度が高いうえに、あらゆる人種で普遍的に認められる結果といえます。

*BMI:ボディマスインデックス(body mass index)の略で肥満度の指標です。BMIは、「体重(kg)/身長(m)の二乗」から求められ、世界的な基準では25以上が過体重、30以上が肥満とされていますが、日本では25以上を肥満と定義しています。

体型

つまり、どちらかと言えばやや太めの方が長生きするので、過度なダイエット志向に警鐘をならすものです。長生きしたけば、やせ過ぎは避けるべきなのです。なぜ肥満者のほうが長生きするのでしょうか?その説として、

①太めの人は痩せている人に比べて免疫力が高く、感染症にもかかりにくい。

②コレステロール値も高いほうが、頑丈な体を作るのに不可欠な細胞膜やホルモン、ビタミンDを多く作ることができる。
③脂肪の蓄積があったほうが満足に食事の摂れない病気に罹った時でも生き残れる。
④肥満者のほうが平時から体のメンテナンスに気を遣うので、病気を早期発見できるなどの可能性、が挙げられます。

 厚生労働省が如何にいい加減な根拠で病人作りをしているかを、ご理解いただけたことでしょう。後に、沢山の国民を病人に仕立て上げる方法を詳しく説明します。

腹囲(メタボ検診)に根拠なし

2013年08月20日

偉い役人たちが利権を確保するために如何にいい加減なことをしているのかの代表的事項は、メタボ検診です。メタボ検診とは、ご存じの通り、2008年(平成20年)4月1日から義務化され、腹囲(男性 85cm以上、女性 90cm以上)、血糖値(空腹時血糖値100mg/dl以上またはHbA1c 5.2% 以上)、高脂血症(中性脂肪150mg/dl以上またはHDLコレステロール 40mg/dl未満)、血圧(収縮期血圧130mmHg以上または拡張期血圧85mmHg以上)を測定するものです。メタボ検診を始めるに当たっては、その意義を心血管死亡率の低下などをうたっていました。しかしながら、その根拠は非常に乏しいのです。

例えば、腹囲で考えてみましょう。身長180cmで筋肉質のスポーツマンの腹囲が86cmとします。身長からすると非常にスマートで、何の問題もありませんが、メタボ検診ではアウトなのです。逆に、身長150cmで腹囲が89cmの主婦ではどうでしょうか?これは、メタボ検診の腹囲はクリアーしていますが、どう考えても健康的とは言えません。この様に、腹囲の基準は疑問符が沢山つくのです。しかも、腹囲がメタボ健診の必須項目になっているのは、世界中でも日本だけなのをご存知ですか?海外では、腹囲はメタボ健診の1つの因子にはなっていますが、必須項目ではありません。しかも、アメリカ人は体格が大きいので男性の腹囲は100㎝なのです。ならば、日本人でも体格の良い人は100㎝でなければいけないと思うのですが、、、、、

メタボ検診が有用なのか、根拠の無いものなのか検証すべき事項は、身長、体重、血圧、空腹時血糖、中性脂肪、HDL コレステロール、LDL コレステロールの測定に加えて、腹囲を測定するこが心血管イベントの発生を予測するために有用であるかどうかという解析です。多目的コホート研究*では、危険因子の集積による全死亡と心血管死亡の絶対数と相対危険度を、肥満者と非肥満者で比較した数値を示しています。それによると、男女とも肥満者と非肥満者で相対危険度は差がなくて、絶対数は非肥満者の方が逆に多かったのです。

*(JPHC 研究;生活習慣についての情報を集め、10年以上の長期にわたって疾病の発症に関する追跡を行うことによって、どの様な生活習慣が疾病の発症に関連しているのかを明らかにすることを目的とした研究。全国11保健所と国立がん研究センター、国立循環器病研究センター、大学、研究機関、医療機関などとの共同研究)

読売新聞は、平成22年2月9日の夕刊に「メタボ腹囲根拠なし」という見出しの記事を掲載しました。これに対して、厚生労働省は平成22年2月16日にこの報道を批判した通知を出したのです。しかしながら、これまでの研究で、2月9日の読売新聞夕刊の「メタボ腹囲根拠なし」という見出しは的確なことはあきらかです。腹囲測定は無駄であり、メタボ健診も無駄ということになるのです。読売新聞への官僚の報道批判は、逆に官僚の墓穴を掘る結果となっていました。

 では、何故にメタボ検診が制度化されたのでしょうか?それはメタボ検診が病院や製薬会社にとって最もおいしい分野だからです。つまり、①高血圧、高血糖、それに高脂質血症は患者が多いのです。(後に説明しますが、実は患者を多く作っている。)商売をされている方はみなさんが希望するように、沢山のお客さんが欲しいのです。その点では、この項目は千万人単位のお客を抱えている分野なのです。②次に、この疾患は直ぐには完治しません。治療には長期間かかるので、その間はずっとお得意様でいてもらえるのです。特に、高血圧で投薬が始まると、一生薬はやめられませんと言われる患者さんが沢山います。本当は、食事や運動などの生活指導で降圧剤を止められることも多いのですが、そんなことをしてはお得意様を無くすことになるので、殆どの医療機関では生活指導をすることは無いのです。③加えて、これらの患者は緊急性や重症化していないことが殆どなので、命にかかわることがありません。従って、専門でない医師が多少マトを外れた治療をしても死ぬことはないし、訴えられる危険性もありません。この様に、メタボ検診は医療関係者にとって最もおいしいのです。

メタボ3

医は算術のシナリオ

2013年08月10日

人間ドックを受けると殆どの人が病人にされるのですが、何故にこうなるのでしょうか?
結論的に言うと、病院、製薬会社、天下り役人、御用学者の利権があるのです。
利権を得るためには、沢山の病人が必要なので、その方法として主に次の2つを用います。
先ず、沢山の検査項目を設定します。この検査料で病院の収入が確保されます。
後の項(健常者を病人にする方法)で詳しく説明しますが、項目数が多くなれば、
全く問題の無い健常者が異常者に仕立て上げられる割合が増えて、精密検査の受診を勧められます。
すると、病院の患者が増えるので、病院が増収になるのです。
病院は、当然のことながら、検査をして薬などを処方しますので、製薬会社が潤います。
ちなみに、高脂血症薬の2010年の売り上げは約3700億円、糖尿病薬は約2700億円、
高血圧薬に至っては9100億円もあるのです。
この売上高は毎年増加して、10年後にはそれぞれ20~30%の増加が見込まれています。

製薬会社が売り上げを伸ばすためには、
何かにつけて厚生労働省とのパイプが必要になってきますので、
製薬会社には厚生労働省の役人の天下りポストが用意されていて、
持ちつ持たれつの関係が出来上がっているのです。
役人は、この天下りポストを出来るだけ沢山確保するに、
製薬会社の売り上げが増えるシステムを作るのです。
その方法の1つは、上に書いた測定項目の増加で、
もう一つは厳しすぎる基準範囲の設定なのです。
例えば、血圧の基準値(正常値)は以前の180 mmHgから今では130 mmHgに下げられたのです。
以前なら正常だった130~180 mmHgの方は、全て高血圧患者に仕立て上げられます。
この様に、基準値(正常値)を下げるのは、
製薬会社から研究費を貰っている御用学者と呼ばれる先生方で、
製薬会社が求める低い基準値になるような研究成果を発表するのです。
詳しくは、後のブログをご覧ください。

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病人を作る健診・ドック

2013年07月30日

殆どの方は、年に一度は職場の定期健康診断や地域の住民健診を受けています。
では、人間ドックで異常無しの結果を貰える割合はどの位かご存知でしょうか?
なんと、なんと、異常無しは僅か9.6%で、1割もいないのです(2010年日本人間ドック学会)。
特に、60歳以上の中高年では男性3.2%、女性4.6%ですので、
残りの96~97%の人は何かしらの異常値を指摘されています。
この数字を聞いて、みなさんは異常者が多すぎると思いませんか?
病人ばかりを集めて検査をしたのなら理解できるのですが、
健診は特別健康に問題ない人が受けているのです。
ですから、イメージとしては、逆に90%以上の人が異常無しで、
5~10%位が異常値を指摘されるといったものではないでしょうか。

異常無しの年齢別割合

異常無しの年齢別割合

人間ドックの異常値(C;経度異常、D1;要治療)で多いベスト3は、
①高コレステロール26.5%、②肥満26.3%、③肝機能異常25.8%で、
いずれも4人に1人以上となっています。
なお、要治療のD1のベスト3は、①高血圧、②高コレステロール、③耐糖能異常(高血糖)
となっています。加齢とともに異常頻度は上昇する傾向がみえますが、
60歳以上の高齢者では、男性では血圧と耐糖能、
女性ではコレステロールに異常者が多くなっています。
結果として、人間ドックや定期健康診断を受けると大部分の人が病人にされてしまうのです。
正式な医学用語ではありませんが、この様にして病人にされることを“健診病”とよぶ研究者もいるのです。
何故にこれらの項目で要受診者が多いのかについては、
後の基準値のカラクリの項で詳しく述べますが、一つの要因は検査項目が多いことにあります。
人間ドックで通常行われている24項目の検査のうち、16項目には意味がなく、
8項目しか健康には関係がないとする研究報告もあるくらいなのです。
特に、異常者の多い項目であるコレステロールは、
心筋梗塞の予防とは関係が薄いとの報告があるばかりでななく、
逆に細胞膜や各種ホルモンなどの原材料として大切な成分であることは知らされていないのです。
検診結果を見て、ご自分が受診すべきかどうか、治療すべきかどうかは、
このブログを参考にお考えください。

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