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美露仙寿

医師は自分に抗がん剤は使用しない

2017年06月20日

自分が進行がんになったら抗がん剤治療を受けるか?との質問に対して、東京と神奈川でがん治療を行っている大規模病院の医師や薬剤師の25%が、「受けない」または「限定的なら受ける」との消極的な回答をしました(東京都の大森赤十字病院のまとめ)。カリフォルニア大学ロサンゼルス校のがん専門医のアンケート調査では、約80%が「自分ががんになっても、抗がん剤治療は受けない」との報告もあるので、抗がん剤治療を受けない医師の割合はこの結果よりも更に多いと推定されます。

自分への抗がん剤治療に消極的な理由は、多くの医師達は抗がん剤が効かない上に副作用に苦しむことを知っているからです。例えば、平成19~20年に国立がん研究センターで受診したがん患者のうち70歳以上の1500人について、肺・胃・大腸・乳房・肝臓の部位別の調査では、抗がん剤治療と生存期間との間に差は認められていません。しかも、75歳以上の肺がんなどでは、40カ月以上生存したのは抗がん剤治療を受けなかった者のみという結果でした。この結果は、特に高齢者では抗がん剤は寿命を縮める行為でしかない事を示しています。

では、何故に効かない抗がん剤を使うのかと言えば、大きく2つの理由があります。第1は、殆どのがんは各専門学会が治療ガイドラインを作成しており、例えば「ステージ○以降は、抗がん剤○○を使用」などと定められているからです。何か問題が起きて訴訟になった時の責任回避のために、医師はガイドライン通りに抗がん剤を使うのです。第2には、抗がん剤はドル箱商品で、製薬会社が最も儲かる薬品だからです。抗がん剤を使うのを止めれば、製薬会社、医師会、厚生省の天下り役人などから圧力がかかります。

がん剤を拒否する医師は、漢方治療を選択する場合が少なくありません。その理由は、漢方は抗がん剤の副作用を軽減し、がんと戦う免疫力(NK細胞活性)を向上させることが知られているからです。私の研究している漢方飲料の美露仙寿(めいるせんじゅ)は、7種類の漢方植物の抽出濃縮液ですが、これを飲用された方々はNK細胞活性が向上し(医学検査 2012年541~547)、抗がん剤治療をしても副作用を殆ど経験することなく終了したとおっしゃっています。

読者の皆様やご家族ががんに罹患した場合に、抗がん剤を使用するべきか否か、使用する場合の副作用対策などは、以前の本ブログの記事を参考にしてご判断ください。

2014年2月10日:抗がん剤の副作用(1)、2014年2月20日:抗がん剤の副作用(2)

 

 

枸杞子(クコシ)のコレステロール抑制効果

2016年09月01日

(株)旧国際友好交易(現国際漢方研究所)のホームページからの健康相談は、沢山の方々にご利用いただいております。ご相談で圧倒的に多いのが、LDLコレステロールまたは総コレステロールが基準値を超えて薬を処方されたが、飲むべきか?というものです。

現在の基準値は低く設定してあるので、中高年の半分以上は異常高値になってしまいます。病院は、薬を処方するのが商売なので、基準値を超えると薬をすすめてきます。しかし、健康に異常を感じていない半分以上の人が病人になることには、疑問を感じます。実際、現在の基準値の範囲内の人よりも、基準値を少し超えた人の方が、統計学的には長生きしているのです。本当に服薬は必要なのでしょうか?

私の個人的考えは、基準値を少し超えた人の場合は、薬よりも有酸素運動で基礎代謝をあげることをお勧めしています。その理由は、①コレステロールは悪者ではなく大切な栄養素なので、現在の基準値よりも少し高めの方が長生きしている、②薬には必ず副作用がある、③有酸素運動は基礎代謝を上昇させるので、免疫力の向上、糖尿病の予防、血流改善で血圧が安定するなどの他の効果もあるために、脂質のみならず全身の健康状態が改善するからです。

薬はお勧めしませんが、健康食品でお勧めなのは、最近スーパーフードとして話題になっているクコの実(枸杞子:クコシ)です。主成分のベタインの効果は幾つかあるのですが、多くの医学論文に掲載されているのが上図の脂質代謝効果で、その結果としての心血管疾患の予防作用です。栄養学の医学雑誌(The Jounal of Nutrition, 2008)では7074人の男女の大規模研究で、ベタイン濃度が高い人でコレステロールや中性脂肪、BMIなどが低く、HDLが高いことが報告されています。

私の研究している美露仙寿(めいるせんじゅ)は、7種類の漢方植物の抽出濃縮液ですが、主成分はクコシです。この美露仙寿を1日に4本飲んだ健常者の総コレステロール値は、3か月後に225.3 から212.2 mg/dlに有意に低下しました(医学検査、2012)。効果の見え難い健常者においても有意な低下があるので、コレステロールが高めの方にはより著しい効果が期待できます。他にも、体温上昇や血流改善などの効果もあることから、基礎代謝の向上が脂質代謝も上昇させると推測できます(未病システム学会雑誌、2015)。健康を守るには、バランスの良い食事と適度な運動が不可欠ですが、美露仙寿のような副作用の心配のない健康飲料も検討に値します。

 

謹賀新年 (美露仙寿の研究論文発表)

2016年01月01日

新年明けましておめでとうございます。本年も健康ですごせますように!

新年早々に、美露仙寿(めいるせんじゅ)の研究論文が医学雑誌の「未病システム学会雑誌」に掲載されたお知らせです。美露仙寿は、7種類の漢方成分を濃縮した健康飲料で、その効果を崇城大学と共同研究してきました。前回の「医学検査」に投稿した論文では、免疫力の増進作用を中心に、食欲増進や疲労回復作用などに関する基本的な効果をまとめました。今回は、病気の前段階である未病への有効性を解析し、健康維持に有用であることを示しました。

論文題目: 7種漢方健康飲料の未病改善効果

執筆: 國香 清1) 周 建融2) 横溝 和美2) 宮田 健2)

1) 国際漢方研究所医療学術部門 2) 崇城大学薬学部未病薬学研究室

論文の内容を簡単に紹介します。美露仙寿を継続飲用している方と飲んでいない方の合計615名にアンケート調査しました。その結果を医学統計学的に解析すると、美露仙寿を継続飲用している方は、明らかに便秘、冷え性、肩こりの未病が改善していました。その改善効果は飲用量依存的だったので、美露仙寿が作用していることが確認されています。美露仙寿の未病への作用機序の要因として、腸内細菌の善玉菌(乳酸菌)を増やして腸内環境を整えることと、血流を改善させることを、マウスの実験で示しています。

未病は、健康と病気の間に分類される東洋医学独自の考え方で、西洋医学では病気とはみなされていません。しかしながら、未病を放置すると種々の病気に進行することや、未病の段階でも不快感を伴い生活の質が低下しますので、改善が不可欠です。未病の改善には、基本的にはバランスの良い食事と有酸素運動ですが、美露仙寿がアシストしてくれます。

今年も、健康増進に役に立つ記事の執筆をしていきますので、本ブログのご愛読をお願いいたします。また、(株)国際友好交易は、皆様の健康増進のために無料の健康相談を行っています。健康講演会も全国で開催しています。ご希望がありましたら、本社または営業担当者にご相談ください。

健康アドバイザー講座 in 博多&熊本

2015年06月01日

今年も、健康アドバイザー講座が始まりました。5月25日の博多と翌26日の熊本の2か所で約90名の方々にお越しいただきました。午後の眠くなる時間にもかかわらず、皆さん熱心に勉強していただき、有難うございました。一昨年と昨年の講座では、病気の原因、症状、治療などを勉強しました。今年は、階段を一歩上って、色々な病気の時にどの様な血液検査データになるかを解説しました(検査データから病状を読み取る方法)。例えば、肝炎でも急性、慢性、肝硬変、肝がんと、どこまで進行しているかを知るには、GOTとGPTのバランス、アルブミンやコレステロール濃度などの複数項目の関係をみます。貧血では、血清鉄、平均赤血球容積、網状赤血球などのバランスから原因を読み取りますが、原因により治療法が異なります。この様な解説書やテキストは本屋に行ってもないので、毎年パソコンで手作りしています。また、医学書の言葉では一般の方には理解されないので、漫画やイラストで分かるように考えて作っています。一度講演を聞いただけで検査データが完璧に読み取れる訳ではないのですが、医療現場でどの様にデータを読んでいるのかを知ることは、健康管理には役に立つと思います。

人生で最も大切なのは、自分と家族の健康です。医者のいうことを聞いていれば間違いないと思っておられる方も多いのですが、現実には間違ったことも沢山あるのです。何が正しくて、何が間違っているのかを判断できる知識を身につけましょう。一番近寄ってはいけない医者は、コレステロールや血圧は低いほど良いという医者、薬を大量に処方する医者です。心当たりはありませんか?美露仙寿の会員になると、健康維持に必要な勉強会・講演会に無料で参加できます。皆様の地元での開催も可能で、会場費や私の出張・講演費も、会社負担です。(株)国際友好交易は、お客様に健康になっていただくことで“信頼”を得ることが最重要と考えている会社です。是非、ご検討ください。

熊本の講座も終了し、市内のホテルに宿泊です。今回は、最上階に温泉があるホテルにしてみました。料金は近所のビジネスホテルと同じですが、屋内の浴場と露天風呂もありました。さすがに市内なので露天風呂の周りには壁がありますが、天井がないので心地良い風が吹いています。湯はアルカリ泉で、スベスベした感じです。翌朝6時半に再度来ましたが、青空の見える露天風呂はリラックスできました。朝食バイキングも種類が多くて、宿泊料金が安い割には、お得なホテルでした。競争に勝ち抜くために、ホテル同士のサービス合戦があるのでしょうが、客にとっては有り難いことです。次も熊本に来た時には、このホテルにします。今回の熊本出張での心残りは、馬刺しを食べそびれてしまったことです。

がん・予防(4)

2014年11月01日

6. 美露仙寿のがん予防効果

がん細胞は、細胞増殖時のコピーミスで多数できていることは、最初に述べた通りです。このがん細胞は、主にNK(ナチュラルキラー)細胞により破壊されます。リンパ球の10~20%を占めるNK細胞は、生まれた時からがん細胞への攻撃能力(自然免疫)を持っている最強の戦士なので、がん細胞を見つけると、直ちに単独で攻撃を仕掛けて破壊します。また、ウイルス感染などでがん化の可能性のある細胞は、パトロール係りのマクロファージが見つけて、司令官であるヘルパーT細胞に伝えます。ヘルパーT細胞は、攻撃部隊であるキラーT細胞に「がん細胞を撲滅せよ」と攻撃命令を出します(獲得免疫)。これを受けて、キラーT細胞が攻撃・破壊することで、がんの発症が抑制されています。

がん細胞と闘う戦士であるNK細胞とキラーT細胞をパワーアップするには、免疫の過半数を担う腸内細菌の働きが重要です。腸内細菌(乳酸菌など)は、腸管を刺激してインターフェロン-γ(INF-γ)の分泌を促し、NK細胞の増殖を促進し活性化します。また、インターロイキン-2(IL-2)の産生も向上させてキラーT細胞を誘導し、増殖促進と活性化をさせるのです。従って、がん発症の抑制には、NK細胞とキラーT細胞の数を増やして元気にすることが重要です。本項では、美露仙寿がこのがん細胞攻撃メカニズムに如何に貢献するかの研究結果を示します。

6-1. 美露仙寿の成分

美露仙寿は、7種材料(枸杞子、山渣子、余甘子、菊花、鹿角霊芝、大棗、ヨクイニン)の抽出液であり、成分分析でビタミン類の他、多種アミノ酸、ミネラル成分や微量元素等が測定されています。

6-2. 腸内細菌叢の改善

マウスを2群に分けて、一方には美露仙寿を飲ませ、もう一方には水を飲ませて14日間飼育した。両群のマウスで、糞便中のクリストリジウム属細菌(悪玉菌)と乳酸菌(善玉菌)の菌数を数えた。

水を飲ませたマウス群では、糞便1g中にクリストリジウム属細菌195 x106)で乳酸菌が211x106)であった。美露仙寿の飲用により、クリストリジウム属細菌は169に有意に減少し(P0.006)、乳酸菌は241に有意に増加し(P=0.019)、腸内細菌叢が善玉菌優位に改善した。

6-3. インターフェロンγINF-γ)

INF-γは、活性化リンパ球が生産し、がん細胞の増殖抑制やNK細胞活性の増強効果があり、がんに対する抑制効果の点で注目されている蛋白質です。INF-γの測定は、マウスより摘出した脾臓細胞を2つに分けて、一方は通常の培養液で、もう一方は培養液に美露仙寿を0.01pg/ml (約1000億分の1の量)加えて培養した。48時間後に、それぞれのINF-γ濃度を測定すると、通常培養群の11.3と比較して、美露仙寿を添加して培養した群では84.9 pg/mlに有意(P<0.01)に上昇した。

6-4. インターロイキン-2IL-2

IL-2は、T細胞が産生する糖タンパクで、T細胞やB細胞を増殖させる作用がある。IL-2の作用によって成熟キラーT細胞へと分化し、ウイルス感染細胞を破壊するようになる。

5565歳の20名において、美露仙寿を1日当たり2本飲用で3週間継続すると、IL245.4±32.1から76.8±38.7 U/mlに有意に(P<0.02)改善した。 

6-5.  NK細胞活性

NK細胞活性は、老人施設に入所する男性3名、女性11名の計14名を用いた(平均年齢80.7±7.7歳)。美露仙寿は、朝夕の2回、各2本の合計4/日を2ヶ月間飲用した。

ヒトのNK細胞活性は、服用1ヶ月後に上昇傾向を示し、2ヶ月後には18.3から27.1 %へ有意(P<0.01)な活性亢進を示した。

6-6. キラーT細胞

CD8発現T細胞(キラーT細胞)は、ウイルス感染細胞などを破壊するキラーT細胞として機能する。クリニックにて加療中のC型肝炎患者、乳癌および肺癌患者において、これまでと同様の治療を継続すると共に、美露仙寿を朝夕2回、各2本の合計4/日の飲用を3週間追加し、追加前後の検査結果を比較した。

3週間の美露仙寿の投与で、CD8発現T細胞数(キラーT細胞)は、444から584 cells/μlへと、有意(P<0.05)に上昇した。

美露仙寿(MRSJ)による免疫活性化

6-7. 考察

がんの発症は、NK細胞やキラーT細胞などの免疫システムによって抑制されている。この免疫力は、20歳をピークとして、その後は徐々に低下し、40歳になると半減、70歳になると10分の1程度に落ち込むことが報告されている。故に、加齢による免疫力の低下は、がん、生活習慣病や感染症等の患者を増加させている。加齢により低下した免疫活性を再び高めるには、しっかりと栄養を摂取する食習慣に加え、規則正しい生活、ストレスの除去、適度な運動等を継続的に行うことが重要であるが、実行は難しい上に、これらによる活性亢進にも限界が有る。不足した栄養分を補い、代謝活性亢進の目的で、美露仙寿の作用を検討した。

免疫の6070%程度の主戦力を担っているのは、500種類以上で総重量約1.5 kgと推定さる腸内細菌である事が明らかになっている。乳酸菌などの有用腸内細菌の主な機能として、免疫活性化の他に、病原菌の定着阻害、ビタミン産生などの健康維持に重要な働きをしている。腸内細菌叢の善玉菌である乳酸菌数が適切に維持されていれば、腸の蠕動運動も活発化し、健康状態の指標の1つである排便間隔は11回に近似すると考えられる。美露仙寿の投与により、上記のごとく、マウスの糞便中の悪玉菌の減少と善玉菌である乳酸菌の有意な増加を示した。さらに、女性の排便間隔が1.67日から1.14日に短縮したこと(論文投稿中)も、美露仙寿の飲用による腸内細菌叢の改善を示唆している。これらの効果が、上図のように、腸管刺激を通じてINF‐γやIL-2の産生を高めたと推測できる。

IL2の作用として、NK細胞やCD8発現T細胞の増殖及び活性化があるが、美露仙寿の開発時の研究で、IL-2産生能力の改善作用を確認し、国際免疫学会で発表している(1989年、ドイツ)。またINF-γは、IL2とともにヘルパーT細胞から産生され、NK細胞からも産生されており、抗腫瘍効果などの特性もある。NK細胞も癌細胞を殺傷する働きを有しているので、NK細胞活性向上とCD8発現T細胞では抗癌効果が共通している。これより、本検討ではINF-γに加え、NK細胞活性とCD8の検証を行った結果、美露仙寿によるINF-γの増加は僅か0.01pg/mlの添加で誘発され、NK細胞活性亢進効果は4/日の飲用で2ヶ月後には有意な亢進を認め、CD8発現T細胞の増加は3週間で確認出来たことから、有効な予防法となり得る可能性を示している。なお、INF-γは腸管刺激により分泌されることが知られているが、今回の実験から、美露仙寿により直接に分泌促進されることが明らかとなった。

6-8. 結論

美露仙寿は、腸内細菌叢の改善による腸管刺激を通じてINF-γやIL-2を刺激する系または、直接に産生を促す系により、NK細胞の活性化とキラーT細胞の誘導・活性化を向上させると考えられた。これらより、美露仙寿のがん予防剤としての可能性が示唆された。