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iPS細胞で視力回復

2019年09月01日

角膜(黒目の部分)が傷ついて失明状態の患者さんに、iPS細胞で作成した角膜シートを移植することで、文字が読める状態にまで視力が回復した世界初の治療が、大阪大学から発表されました。

これまで角膜の移植は、亡くなられた方からの提供でしたので、提供数が少なく順番待ちで、また術後の拒絶反応もしばしば見られていました。iPS細胞の角膜シートでは、現時点での拒絶反応は認められていません。さらに、この角膜シートは大量に作成することも可能ですから、将来は順番待ちもなく、治療が受けられるようになります。

iPS細胞による移植治療では、脊椎損傷で車いすの生活を強いられている方や、1型糖尿病で毎日のインスリン注射が必要な方などへのiPS細胞による治療は、動物実験では有効な結果が得られています。現在は安全性の確認が進められています。1日も早い実用化が望まれます(糖尿病治療の最新研究iPS細胞による治療が一歩前進iPS細胞の実用化に前進)。