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活性酸素

元気なセンテナリアン(百寿者)になろう!(2:若さを保つ)

2019年11月01日

健康長寿を目指すには、如何に老化を抑えて若さを保つかが課題となります。人間の身体機能は、20歳前後でピークに達し、その後は加齢とともに低下していきます。この下り坂の傾斜(老化の速度)は、人によって大きな差がでていますが、老化の要因として考えられているのが、活性酸素による身体のダメージ(錆び)です。

呼吸して取り入れた酸素の約2%は、活性酸素となり、身体を錆びさせる原因となります。イメージとしては、鉄が錆びて赤く変色するのは、酸素と結合して酸化鉄になるためで、放っておくと鉄はボロボロに変化していく反応と同じです。活性酸素は、一部は白血球が外敵と戦う時の武器として使用されるので有用な物質ではあるのですが、その量が多すぎると自分の身体も攻撃して錆びさせる危険物質となってしまいます。また、殆どの病気の発症機序に、活性酸素による酸化ストレスが関与しているとも考えられています。従って、健康長寿には活性酸素のダメージを如何に避けるかが重要です。この酸化(酸素と結合した錆び)をとる働きをするのが、SOD(スーパーオキサイドディスムターゼ)とよばれる抗酸化酵素(さび取り酵素=若返り酵素、長生き酵素)です。この酵素は、高齢化とともに急激に低下してしまうので、その低下を抑えることが若さと健康を保つには不可欠です。

抗酸化酵素のSODを増やす方法は、適度な運動です。還暦を過ぎると、若い人と老化の進んだ人に差が目立つようになりますが、若さを保っている人の殆どは、適度な運動をしています。運動によりSODが活性化して、身体の錆びをとることで、若さを保っているのです。だたし、運動はやり過ぎると逆に活性酸素を増やしてしまうので、楽しいと感じる程度の適度な運動(朝晩のウォーキングなど)がベストです(毎日8000歩で死亡リスク半減)。

抗酸化を助けてくれるのは、緑黄色野菜や果物に含まれるビタミンやポリフェノール類です。毎食にこれらをバランス良く取り入れることが必要です。なお、健康食品の水素水が活性酸素と結合して無害な水にするという触れ込みで売られていますが、医学的根拠はありません。悪質な健康食品業者が業務改善命令を受けるケースで最も多いのが、水素水です。ご注意下さい(根拠のない健康食品(特に水素水)にご注意60歳代の4割が健康食品やサプリを利用 ⇒ 選び方)。

本ブログでは、毎回のように、健康長寿にはバランスの良い食事と適度な運動を推奨していますが、その理由の一端をご理解いただけたかと思います。毎日の習慣に取り入れて下さい。