タグ
健康寿命

毎日8000歩で死亡リスク半減

2016年09月20日

暑さ寒さも彼岸までというように、快適な季節になりました。秋の空の下を歩くと、気持ちまで秋晴れになってきます。こんな季節に、ウォーキングを毎日の習慣にしたいものですね。

歩くことが健康に良いのは周知の事実ですが、長期にわたる解析データでこれを証明した研究はこれまで殆どありませんでした。愛媛大学の研究グループは、10年間にわたり歩数と寿命の関係を、1999年に71歳だった男女419人で解析しました。対象者は、1日の平均歩数により4つのグループに分けられ、それぞれの死亡率をし調べました。その結果、10年の調査期間内に亡くなったのは76人で、最も死亡リスクの高いのは1日4500歩以下の歩数の少ないグループでした。逆に、死亡リスクの最も低いのは毎日8000歩以上歩くグループで、その危険リスクは4500歩以下のグループの半分以下でした。すなわち、毎日の歩数が多くなると死亡リスクが低くなり、毎日8000歩以上歩けば長生きできる可能性が高まるということです。

歩くことが健康に良い理由は幾つか挙げられますが、主要因子は足の筋肉量です。足の筋肉量は、20歳代をピークにして徐々に低下し、50歳代では5~10%の低下、80歳までにはさらに30~40%も低下します。足の筋肉量が低下することで、足から心臓への血液の戻りが滞りるので、血圧上昇のみならず酸素や老廃物の運搬が低下します。また、筋肉量の低下は、基礎代謝量の低下を招くので、体温が低下して免疫力も低下します。従って、種々の病気にも罹患し易くなるのです。歩くことで足の筋肉量が増加すると、上記が改善されるので長生きになるのです。

他の因子としては、抗酸化や老化防止に関与する酵素のスーパーオキサイドディスムターゼ(SOD)が挙げられます。SODは、活性酸素による障害を抑えることで、病気の発症や老化を防止する酵素です。SODは、中高年では急激に低下しますが、ウォーキングのような有酸素運動で低下を遅らせることが知られています。

歩くことで様々な健康効果がもたらされ、結果として死亡リスクも低減します。気候の良いこの時期に、ウォーキングの習慣をつけましょう。

歯と健康長寿

2015年10月10日

先月の敬老の日に、2014年の100歳以上の高齢者数の発表がありました。総数は58820名で、女性が87.1%を占めています。県別では、島根県、高知県、鳥取県の順で、西日本が上位でした。平均寿命は、9月10日記載のように、男性80.21歳、女性が86.61歳ですから、日本は世界一の長寿国になりました。

私の持っている健康長寿者のイメージは、歯が丈夫で何でも良く食べることです。高齢者に肉類は良くないと思っておられる方もいますが、人間の体はタンパク質でできているので、新しい細胞と入れ替えるには、良質なタンパク質を補う必要があります。ですから、長生きするには魚、やさい、果物、野菜などの他に肉類も摂取することとが不可欠です。肉類を含む多種類の食品を摂るには、丈夫な歯が欠かせません。さらに、歯は単に「食品をかみ砕く」ばかりでなく、「発音を助ける」、「表情を作る」、「体の姿勢やバランスを保つ」などの働きや、「ものを噛むことで脳に刺激を与える」ことで認知症の予防などの役割もあります。

歯がなくなる最大の要因として歯周病がありますが、その結果として肥満や糖尿病、心臓病や脳卒中の危険性が高まります。例えば、歯周病患者の心疾患での死亡率は健常者の2~3倍高いことが知られています。そこで、歯の専門家のアドバイスがあると、健康管理に良い結果を及ぼします。例えば、デイケアに通う在宅介護高齢者で、歯科衛生士によるオーラルケアおよび口腔衛生指導を週1回受けた人たちと自分でやるだけの人たちを比べたところ、インフルエンザの感染率が低下しています。また、介護施設入所者を、看護師や介護者によるオーラルケアを受ける人たちと受けない人たちにわけて比べたところ、肺炎になった率がオーラルケアを受けた人の方が少なかったことが報告されています。病院の入院患者でも、オーラルケアをすることで、回復の経過が良いことから、実施する施設が増えています。この様に、歯や口内の健康維持が、体全体の健康維持に直結していることは明らかです。

口内を清潔に保ち歯周病や虫歯を予防するには、毎食後の歯磨きが欠かせません。2011年の厚生労働省による歯科疾患実態調査では、歯磨きの回数は、1日1回が21.9%、2回が最も多く48.3%、3回以上は25.2%でした。この歯磨きを多くする習慣が、日本人の長寿の要因の一つとも考えられます。ちなみに私は、朝起きた時と毎食後の計4回歯磨きをしています。歯磨きで、健康な歯と清潔な口内を維持することが、長寿につながります。皆さんも、100歳超の長寿者の仲間入りを目指しましょう!

要介護期間は約10年

2015年09月10日

米ワシントン大学などの国際チームが、世界188か国の2013年の健康寿命データを分析し、結果を英国の医学誌「ランセット」に発表しました。日本の健康寿命は、男性71.11歳で女性は75.56歳で、男女ともに世界一でした。厚生労働省の発表した平均寿命も、男性80.50歳(世界3位)で女性は86.83歳(世界1位)ですので、世界でも長寿の国になり、大変喜ばしいことです。

しかしながら、平均寿命と健康寿命の差、即ち、他人の手を借りなければ生きていけない要介護期間は、男性で9.39年、女性では11.27年もあるのです。約80年の生涯の中で10年間も要介護期間があるのですから、何とももったいない話です。長生きしても、健康で人生を楽しまなければ、生きている意味は極めて小さくなってしまいます。健康寿命を平均寿命に限りなく近づけるには、如何すればよいのでしょうか?

多くの方は、健康でいるためには「医者のいう事を聞いていれば良い」や「薬に頼れば良い」と思っておられます。ですが、医師のいう事の全てが正しい訳ではありません。何が正しくて何が間違っているのかを、自分で判断できるように勉強することが必要です。また、薬は症状の緩和と引き換えに、免疫力や回復力を低下させます。薬は、本当に必要な場合のみに、最小限度にすべきです。以前の本ブログの記事を参考に、じっくりと考えていただければ幸いです。

介護期間を極力短縮するためのモデルとして、美露仙寿の販社さんたちを挙げてみます。販社さんたちは、70~80歳台の方が多いのですが、90歳を超えた方も3人いらっしゃいます。皆さんすこぶる元気で、見た目にも10歳から20歳くらい若く見えます。もちろん、介護などとは無縁です。こんなにも若くて健康でいられる理由は、3つあると思っています。1つ目は、販社さんたちは講演会や集いなどに積極的に参加して、勉強をしています。医学的な知識を得ることに加え、勉強することで脳を活性化していますので、老化が遅れると考えられます。2つ目は、販社さんたちの殆どは、以前は体調不良に悩んでおられた方々ですが、美露仙寿で元気を回復した経験をお持ちです。その美露仙寿を、今でも飲み続けていることで健康を保っています。2014年の医療費は、40兆円にもなっており、75歳以上の後期高齢者の一人当たりの医療費は93.1万円と高額です。販社さんたちの医療費は、けた違いに少ない額です。3つ目は、自分が元気を回復した経験(幸せ)を、他の人にも分けてあげようという使命感で、美露仙寿の普及の仕事を続けていることです。隠居して毎日が日曜日になってしまうと、すぐに老け込んでしまうし、免疫力も低下します。販社さんたちは、年を重ねても、生涯現役で仕事をして税金を払っています。日本中の高齢者がこんなに元気になったら、介護問題も解消され、医療費も削減されて財政が安定することでしょう。全国で「美露千寿の集い」があり、販社さんたちが活躍されていますので、是非とも足を運んで、元気の秘訣を聞いてみてください。健康寿命が平均寿命に近づくヒントが得られるでしょう。

健康アドバイザー講座 in 博多&熊本

2015年06月01日

今年も、健康アドバイザー講座が始まりました。5月25日の博多と翌26日の熊本の2か所で約90名の方々にお越しいただきました。午後の眠くなる時間にもかかわらず、皆さん熱心に勉強していただき、有難うございました。一昨年と昨年の講座では、病気の原因、症状、治療などを勉強しました。今年は、階段を一歩上って、色々な病気の時にどの様な血液検査データになるかを解説しました(検査データから病状を読み取る方法)。例えば、肝炎でも急性、慢性、肝硬変、肝がんと、どこまで進行しているかを知るには、GOTとGPTのバランス、アルブミンやコレステロール濃度などの複数項目の関係をみます。貧血では、血清鉄、平均赤血球容積、網状赤血球などのバランスから原因を読み取りますが、原因により治療法が異なります。この様な解説書やテキストは本屋に行ってもないので、毎年パソコンで手作りしています。また、医学書の言葉では一般の方には理解されないので、漫画やイラストで分かるように考えて作っています。一度講演を聞いただけで検査データが完璧に読み取れる訳ではないのですが、医療現場でどの様にデータを読んでいるのかを知ることは、健康管理には役に立つと思います。

人生で最も大切なのは、自分と家族の健康です。医者のいうことを聞いていれば間違いないと思っておられる方も多いのですが、現実には間違ったことも沢山あるのです。何が正しくて、何が間違っているのかを判断できる知識を身につけましょう。一番近寄ってはいけない医者は、コレステロールや血圧は低いほど良いという医者、薬を大量に処方する医者です。心当たりはありませんか?美露仙寿の会員になると、健康維持に必要な勉強会・講演会に無料で参加できます。皆様の地元での開催も可能で、会場費や私の出張・講演費も、会社負担です。(株)国際友好交易は、お客様に健康になっていただくことで“信頼”を得ることが最重要と考えている会社です。是非、ご検討ください。

熊本の講座も終了し、市内のホテルに宿泊です。今回は、最上階に温泉があるホテルにしてみました。料金は近所のビジネスホテルと同じですが、屋内の浴場と露天風呂もありました。さすがに市内なので露天風呂の周りには壁がありますが、天井がないので心地良い風が吹いています。湯はアルカリ泉で、スベスベした感じです。翌朝6時半に再度来ましたが、青空の見える露天風呂はリラックスできました。朝食バイキングも種類が多くて、宿泊料金が安い割には、お得なホテルでした。競争に勝ち抜くために、ホテル同士のサービス合戦があるのでしょうが、客にとっては有り難いことです。次も熊本に来た時には、このホテルにします。今回の熊本出張での心残りは、馬刺しを食べそびれてしまったことです。

日本人の平均寿命世界最長に緑茶が一役

2015年05月20日

世界保健機関(WHO)による「世界保健統計」で、男女合わせた2013年の平均寿命は、日本は84歳で世界最長でした。なお、女性は86.61歳で世界1位、男性は80.21歳で世界4位です。主要国では

韓国  82歳、 米国  79歳、 中国  75歳、 ロシア 69歳

全世界の平均寿命は71歳で、最短は中央アフリカ・シエラレオネの46歳。日本は2012年に続いて2013年も、連続で金メダルです。

死亡の危険性を下げる一因として、緑茶が良いことが、国立がんセンターと東京大の研究チームから報告されています。10都道府県に住む40~69歳の男女約9万人を対象に、死亡と生活習慣の関連を調査しました。1990年からの調査期間中に死亡した1万2874人の危険性を調べたところ、緑茶を「1日5杯以上飲む」と答えた人では、男性で13%、女性で17%もリスクが低い結果となりました。(コーヒーでも同様の効果があるとのことです。)

緑茶に含まれるカテキンはお茶の渋みの主成分で血圧降下作用があり、カフェインには血管や呼吸器の働きを改善する働きがあるので、脳血管疾患や呼吸器疾患のリスクが低下して、死亡率を下げる可能性が考えられます。他にも、認知症予防効果やがんリスク低減効果などの研究も報告されています。食事は日本食、食後には緑茶が、平均寿命のみならず健康寿命の延長にも良いようです。

ただし、人工的にカテキンを大量にとることは、逆に肝炎などの健康阻害を引き起こすことがあります。特保のへ●●ア緑茶には、1本当たりカテキンが約 540 mg/dl も大量に含まれており、通常にいれたお茶約10杯分に相当します(注:入れ方により異なる)。この量のカテキンは、海外では「肝障害」を引き起こすとして、カナダでは販売が中止、アメリカでは注意書き付きで販売されています。人工的や化学的に作られたものは、摂取過多の危険性を含んでいます。特保の商品は、必ずしも健康に寄与するものではなく、時には健康を害します(2014年9月1日、10日の“特保のウソ”をご覧ください)。

急須で入れたお茶を、毎食後に飲むのが健康には良いのです。食後の一杯のお茶は、“日本人で良かった!”と思える時間です。