最近、メタボの体が短期間で筋肉質の締まった体型に変身するテレビCMが放送されています。最も病気に罹り難い体型は、男女ともにBMI=22であることは、2013年9月10日の本ブログで紹介しました。飲み過ぎ・食べ過ぎで体に蓄積された脂肪は、糖尿病や高血圧などの生活習慣病の原因になるので、食事の管理や運動で減量するのは健康にとって重要です。しかしながら、短期間での急激な減量は、維持できずにリバウンドして逆に肥満を助長してしまいます。減量よりも難しいのは、その体型を維持できるかどうかなのです。
リバウンドが更なる肥満を招くメカニズムは、ホメオスタシス効果です。この効果とは、過度の食事制限で空腹状態になると、少しの栄養でも生き延びられるように、栄養分の吸収効率が高くなり、加えて栄養の消費効率を下げるように体が変化していくのです。ダイエットに挫折して以前と同じ食事量に戻ると、ホメオスタシス効果で失敗毎に太り易くなっていくのです。
減量に挫折する最も大きな理由は、空腹に耐えられなくなること(ストレス)なので、短期間である程、減量が大きければ大きい程に、これを継続するストレスは大きくなり、失敗する確率が高くなるのです。減量を成功させて、その体型を維持するには、無理をしないことが重要です。1ヶ月の目標として1~2 kgの減量が、ストレスを感じないで、体にも無理がないペースです。これでも1年間の継続で12~24 kgになる計算で、十分な減量です。減量の基本である食事は、糖尿病の食事療法の本(糖尿病患者のみならず、健康な人の食事の基本になります。)を1冊購入して、低カロリーで栄養バランスが良いうえに、腹持ちの良いメニューを考えます。自分で出来そうにない人向けには、糖尿病患者用の低カロリーな宅配食などもあります。運動は、続けることが重要なので、楽しい種目を選択します。スポーツクラブなどで、友人や家族と一緒にダンス、水泳、テニスなどを楽しむと継続できるので、無理のない減量に繋がります。
『減量よりもリバウンド防止の方がはるかに難しい』ことは、リバウンドしている大勢の失敗例が物語っています。繰り返しますが、大切なのはストレスを感じないで、如何に楽しみながら減量し、それを維持できるかなのです。減量を目指すからには、1回で成功するような方法にしましょう。