血液1滴で13種類のがんを早期発見できるマイクロRNA法が、来月から国立がん研究センターで臨床研究が始まり、3年以内の実用化を目指します。この方法は、本ブログの2014年10月10日:がん・予防(2)の中の④最新のがん検査(マイクロRNA)で紹介しました。測定原理は、がん細胞と正常細胞では遺伝子の働きを調節するマイクロRNA(短いRNA)の種類が異なり、その違いはがんの初期段階であるステージ1でも高確率で検出できます。13種類のがんの検出率は95%以上で、乳がんでは97%です。
これまでのがん検診では、乳がん検診のマンモグラフィーに特徴的なように、陽性であるにもかかわらず検出できずに手遅れになるケースも見られており、その結果としてがん検診の受診者と受けないグループでは死亡率に差がありませんでした。2017年2月10日:乳がん検診:マンモグラフィーの問題点、2013年10月10日:がん検診で死亡率は低下しない
このマイクロRNA法によるがん検診が定期検診や人間ドックに取り入れられると、患者さんの肉体的負担は低減し、がんによる死亡率の大幅な減少が期待できます。さらに、米国立衛生研究所の小林博士の研究しているがん細胞の光治療は、外科手術の必要が無く高確率で完治できるのですが、こちらの臨床研究も進み実用化も近い様です。近い将来に、がんは“治る病気”になるでしょう。2015年7月10日:がん治療の最新研究(がん細胞の光治療&微少カプセル治療法)