高齢者の医療費負担増に備えて健康貯金の年にしましょう!

2020年01月01日

新年明けましておめでとうございます。1年の計は元旦に有り。将来の高齢者の医療費負担増に備えて、年の始めから健康貯金(健康な身体作り)をしましょう。

政府の全世代型社会保障検討会議は、中間報告をまとめました。その内容は、75歳以上の高齢者が医療機関で支払う窓口負担金について、2022年度初めまでに一定所得以上の方は2割に増額する枠を作る方針を示しています。現役並の所得のある方は3割負担のままで継続です。一定所得以下の方は、現状維持の1割負担ですが、多くの方で医療費の窓口負担は増えそうです。例えば、高血圧で治療を受けている方の平均支払額は3万円程度ですが、2割負担になると約6万円に増額します。

医療費の負担金額を抑えるためには、普段から健康貯金(健康な身体作り)をしておくことが必要です。本ブログでは、毎回のように主張していますが、健康の基本は①バランスの良い食事(糖質制限で老化?サプリ製品の4割は溶けず⇒吸収されず無効朝食抜きが太るメカニズム多種類の食品が健康寿命を延ばす)と②適度な運動(1日の歩数が減少4人に1人が運動不足)です。

自宅で健康状態を推測する方法は、便の状態を見ることです(元気なセンテナリアン(百寿者)になろう!(3:健康維持))。黄~褐色の柔らかな便がバナナ1本分くらいの量で毎日出れば、健康状態は良好と考えられます。格言の『ローマは1日にして成らず』のように、健康は毎日の積み重ねです。医療費を支払わなくても良い健康な身体作りを、年の初めに取り入れましょう!

皆様のこの一年の健康を、本ブログがアシスト出来ますように!

 

高齢者にはリスクの高い睡眠剤と抗不安薬

2019年12月20日

年齢を重ねる毎に、慢性の疾患などに罹りやすくなり、より多くの薬を服用する様になります。実際、65歳以上の90%は何らかの薬を服用し、その内の約半数は5種類以上、約10%は10種類以上の薬を服用しています。

しかし高齢者では、薬の服用による副作用のリスクが高まっているのです。その理由は、①肝臓での薬の分解能の低下、②腎臓が薬を尿中に排泄する能力の低下、③身体の水分量の減少による水溶性の薬の高濃度化、④脂肪組織の増加による脂溶性薬の体内の蓄積などがあります。その上、多くの薬剤の服用による薬物相互作用のリスクが格段に増加しています。

薬剤の中でも特に、睡眠薬と抗不安薬は高齢者にとってリスクが高くなっています。即ち、これらの薬を高齢者が服用することで、転倒や認知機能障害が起こりやすくなることが報告されています。また、止められなくなる依存性を起こしやすく、死亡リスクも高くなるのです。現実に、これらの薬剤は80歳代の高齢者に最も多く処方されており、その危険性が指摘されています。

高齢者へのリスクの高い薬の処方は、本来は専門家である担当の医師が抑制していくべきなのですが、患者に求められれば断れないことや、経営を考えて多くの処方をするなどの問題点もあります。薬は必要なものではあるのですが、患者自身もその使用は最小限度に抑えるべきです。

 

1日の歩数が減少

2019年12月10日

ウォーキングは、健康推進や生活習慣病の予防のための最も一般的な運動として認知されており、その効果は血流や代謝がよくなることで血中脂質や血糖値、血圧の状態の改善などに有効です。

東京医大の研究グループが3814人のデータを分析した結果では、1日当たりの歩数が2000年までは増加傾向に有り8235歩であったのですが、2016年には7168歩になり、1日当たり約1000歩も減少していました。1日に1万歩以上歩く人の割合も、2000年の男性29.6%、女性22.3%から、それぞれ18.6%と11.8%に減少していました。

本ブログでは度々示しているように、健康の基本はバランスの良い食事と適度な運動です。ウォーキングは、時間にとらわれずに、誰にでも簡単にできて、お金もかからない、最も優れた健康管理のツールです。仕事への行き帰りや、買い物の途中でも、余計に歩くことが健康長寿のためにプラスになります。

 

サプリ製品の4割は溶けず⇒吸収されず無効

2019年12月01日

サプリ製品の4割は、水に溶けないので、吸収されず無効であることが、国民生活センターの調査で示されました。

サプリ製品は、高齢者の約半数が利用しているのですが、食品に位置づけされているので、効果などについての規制がありません。従って、多くの製品が乱立して売り上げを競っているのですが、その多くの製品は無効である可能性が高いのです。(60歳代の4割が健康食品やサプリを利用 ⇒ 選び方イソフラボンで痩せるは根拠無し!消費者庁が改善措置命令根拠のない健康食品(特に水素水)にご注意

国がお墨付きを与えたトクホや機能性食品であっても、儲け第1主義が見られているのが現状です。(「トクホの大嘘」を週刊新潮が特集健康食品: トクホ表示やうたい文句に騙されるな!)例えば、機能性食品は身体に有効な成分が含まれていれば届け出のみで製品に表示できるのです。しかし、経口摂取では吸収されるときに分解されたりして、同じ形であるとは限りません。また、その成分がピンポイントで患部に届けられる可能性は小さいので、有効性にも疑問が残ります。

無効とされたサプリ製品でも一部には有効性が認められますが、その理由はプラセボ効果です。プラセボ効果とは、有効であると信じ込むことで、2~3割の患者で実際に効果が現れる現象です。要するに、気持ちの持ち方なのです。

健康食品やサプリを選ぶときには、その製品を実際に使用した時の医学的データが示されているもの選択すべきです。私の研究している健康飲料の美露仙寿(めいるせんじゅ)は、多くの医学論文や国際学会などで研究成果を発表していますが、この様な医学的研究データが示された製品は、ほんの一握りです。製品の選択には、慎重を期しましょう!

元気なセンテナリアン(百寿者)になろう!(3:認知症予防)

2019年11月20日

認知症は、大きく分類すると①アルツハイマー型、②レビー小体型、③脳血管型の3種類があります。最も発症頻度の高いアルツハイマー型は、脳の神経細胞が死滅して、脳が萎縮します。進行速度は、比較的ゆっくりのことが多いです。レビー小体型は、レビー小体と言う物質が脳神経を壊死させてしまうことで発症します。脳血管型は、脳卒中などが原因で、脳神経細胞が壊死することで発症し、急激に進行することがしばしばです。

アルツハイマー型認知症の治療薬は、早期ではある程度の効果が認められていますが、進行した症例では殆ど効果がありません。フランスの保健省では、進行したアルツハイマー型認知症での治療薬は効果が無いために、健康保険の適用が除外されています。従って、認知症にならないように普段の生活で予防することが大切です。

自宅で自分ででき、しかもお金の掛からない予防法として、運動と水の摂取が挙げられます。WHO(世界保健機構)は、認知機能の低下を予防するために、1週間で150分以上の有酸素運動を推奨しています。また、毎日1500ml以上の水をこまめに摂取することで、認知機能の予防や改善に有効であることが報告されています。水は、水道水でOKですから、殆どお金は掛かりませんし、効果も期待できますので、試してみましょう。